絶句ぜつく)” の例文
お秋は絶句ぜつくしてしまひました。言ひ度いことは千萬無量でも、處女むすめの舌はさう滑らかには動かず、唯シクシクと泣くばかりでした。
多賀屋勘兵衞は絶句ぜつくしい/\、教はつたせりふのやうに、斯う言ふのです。
お崎は、その時の恐ろしさを思ひ出したものか、プツリと絶句ぜつくします。
お粂は絶句ぜつくして、ゴクリと固唾かたづを呑みました。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
内儀のお紺はさすがに絶句ぜつくするのです。
徳兵衞の言葉は涙に絶句ぜつくしました。