絞木しめき)” の例文
少し青白い、品の良い顏が、絞木しめきに掛けられたやうに引釣つて、眞珠しんじゆ色の涙が、ポロポロと頬を洗ひます。
其塲に仆れても捕へられての絞木しめきの上にも思ひ殘す事はござりませぬ、唯うらめしきはのがるゝ丈のがれて來よのお詞、さりとはおなさけとも申まじ、逃れんと思ふ卑怯にて人一人やられん物か
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
少し青白い、品の良い顔が、絞木しめきに掛けられたように引釣って、真珠色の涙が、ポロポロと頬を洗います。