紅木綿べにもめん)” の例文
夕方、しずかになった墓地に往って見る。沈丁花ちんちょうげ赤椿あかつばきの枝が墓前ぼぜん竹筒たけつつや土にしてある。線香せんこうけむりしずかにあがって居る。不図見ると、地蔵様の一人ひとり紅木綿べにもめんの着物をて居られる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
赤ん坊は着ている紅木綿べにもめんの着物と同じような顔色をして眠っていた。
(新字新仮名) / 壺井栄(著)