“筆紙墨”の読み方と例文
読み方割合
ひっしぼく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時両藩の士の中に筆紙墨ひっしぼくを用意していたものがある。それが二十人の首席にいる箕浦の前に来て、後日の記念に何か一筆願いたいといった。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
帰途勧工場かんこうばに入りて筆紙墨ひっしぼくを買い調ととのえ、薄暮はくぼ旅宿に帰りけるに、稲垣はあらずして、古井ひとり何か憂悶ゆうもんていなりしが、妾の帰れるを見て、共に晩餐をきっしつつ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
先ず国事探偵たんていより種々の質問を受けしが、その口振りによりて昼のほど公園に遊び帰途勧工場かんこうばに立ち寄りて筆紙墨ひっしぼくを買いたりし事まで既に残りのう探り尽されたるを知り
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)