笹子峠ささごとうげ)” の例文
大月の宿しゅくを出た街道は半里ほどすると爪先あがりに笹子峠ささごとうげへ一本道、右に清冽せいれつな流れをみながら行くこと三十町で初狩はつかり村へ入る、峠にかかる宿のことで茶店が三四軒
無頼は討たず (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
この犬をこのまま忘れたふりして、ここへ置いて、さっさと汽車に乗って東京へ行ってしまえば、まさか犬も、笹子峠ささごとうげを越えて三鷹村まで追いかけてくることはなかろう。
さようこの頃、木地師の一隊、笹子峠ささごとうげの辺を歩いていた。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
翌日よくじつ駒飼こまかいから笹子峠ささごとうげえる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)