立悚たちすく)” の例文
人の声がしたので、はねあがるように身を起したお島の目に、松の枝葉を分けながら、山を降りて来る二人の姿がふと映った。お島は可恥はずかしさに体が慄然ぞっ立悚たちすくむようであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)