竈場かまば)” の例文
云い残して、老人は、ほかへ行きかけたが、ふと、足を引き返して竈場かまばかまどの前につくなんで、火にあたっている小男を見て怪しみながら
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
台所がしらの老人が、すぐ向う側のくりやからやって来て、竈場かまばの火をのぞき、飯炊仲間めしたきちゅうげんや小侍の仕事ぶりを見まわして注意した。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、竈場かまばの裏から隅田川の水際みずぎわに添って行くほどもなく、そこは、厳重な陣屋門じんやもんと言ってもいい材木屋の木柵もくさく
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、老人は、竈場かまばの中へはいって来た。そして、隅の薪置場まきおきばに腰かけている又市の姿に気づいて
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、竈場かまばの前から真っ黒な顔をして、のそのそと立って来た作兵衛は
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「すぐに、裏の竈場かまばへ運んで行け」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)