空薫そらだき)” の例文
中は真っ暗で、たった今人の足音がしたように思えたのに、その辺には誰もいるらしくもなく、たゞおびたゞしい空薫そらだきの香が局のうちに一杯に満ちていた。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)