“空矢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あだや60.0%
からや40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私がいくらあなたに利益を与えようと焦慮あせっても、私の射る矢はことごとく空矢あだやになってしまうだけです。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とたんにドッとときの声が林の奥から湧き起こり、朝陽の輝く社殿を目がけ雨のように矢が飛んで来た。それが一本として空矢あだやはなく、生死は知らず二十人の土人バタバタと地上へころがった。
ほとんど一筋の空矢からやもなく、わずかの間に千人あまり、寄せ手は死人と負傷者ておいとを出した。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
初めはすべて夢中だったが、バラッと足もとにからみ落ちた空矢からやの響きに
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)