稲羽いなば)” の例文
旧字:稻羽
稲羽いなばの兎も、あるいはこいつにやられたのではなかろうかと私はにらんでいるのでございますが、これに就いてはなお研究の余地もあるようでございます。
黄村先生言行録 (新字新仮名) / 太宰治(著)
大黒天は大国主命を仏化したという説は足利氏の代に既にあったので、『古事記』に大国主の兄弟八十神各稲羽いなば八上やかみ姫を婚せんと出で立つに、大国主に袋を負わせて従者として往った話あり。
または稲羽いなばの兎の皮をぎし和邇わになるもの、すべてこの山椒魚ではなかったかと(脱線、脱線)私は思惟しいつかまつるのでありますが、反対の意見をお持ちの学者もあるかも知れません。
黄村先生言行録 (新字新仮名) / 太宰治(著)