神座カグラ)” の例文
さうして其神座カグラに据ゑた神体が、異風なものであつたらしい事。さうして、其神座カグラに居る神の実体は、後の神楽には、閑却せられて了ふ様になつたらしい。
だから神楽も、古いものほど、神体を据ゑた神座カグラなるものを中心とした群行だつたに違ひない。神楽では、安曇磯良を象つた鬼面幌身ホロミの神楽獅子に近いものだつたのではないか。
祝言の乞食者が持ち廻つた神器が、又謂はゞ一種の神座カグラでもある訣であり、同時に食器であり、更に運搬具でもあつたのだ。之を垂下し、又アフゴで担ひ、或は頭上に戴いても歩いて居た。