神來インスピラチオン)” の例文
新字:神来
されどモツアルトはみづから美しく強き夢のうちより其調を得たりといへり。こは畫工の上にも詩人の上にもあることにて、所謂神來インスピラチオン即是なり。眞の美術家の製作は無意識の邊より來る。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
蓋しゾラは天のなせる詩人なれば、おのれは空想を遠離けて批評をなし、試驗をなすとおもひつゝも、神來インスピラチオンに逢ひ、空想を役したり。ゾラは沒理想論を唱へつゝも大理想家の業をなしたり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)