磯草いそくさ)” の例文
過去の長き、いとはしき、無意味な生活の旅の疲れが、一時に漠然と現はれてくる。人人はげつそりとし、ものうくなり、空虚なさびしい心を感じて、磯草いそくさの枯れる砂山の上にくづれてしまふ。
田舎の時計他十二篇 (新字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)