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磅礴
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ぼうはく
ふりがな文庫
“
磅礴
(
ぼうはく
)” の例文
彼は
戯作
(
げさく
)
の価値を否定して「
勧懲
(
かんちょう
)
の具」と称しながら、常に彼のうちに
磅礴
(
ぼうはく
)
する芸術的感興に遭遇すると、たちまち不安を感じ出した。
戯作三昧
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
四大空に帰するか、
魂魄
(
こんぱく
)
故郷に還るか、雄心滅せずして
永
(
とこし
)
えに天地の間に
磅礴
(
ぼうはく
)
たるか。自分はこの迷いに確答を与うべき科学を持っている。
叛骨・中野正剛:――主観的な覚え書き
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
もはや当時の記憶は
磅礴
(
ぼうはく
)
として、ただ夢のごとくうつつのごとく、何一つ
判然
(
はっきり
)
とは想い出すことさえもできぬからなのです。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
但し、への字なりに強情らしく引結んだ唇は、何か
磅礴
(
ぼうはく
)
たる気宇を示すように見える。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
と同時に一瞬間、
厳
(
おごそか
)
な権威の
閃
(
ひらめ
)
きが彼の
醜
(
みにく
)
い眉目の間に
磅礴
(
ぼうはく
)
したように思われた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
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判り易くいえば土方の棒頭ふうな
磅礴
(
ぼうはく
)
たる気宇を持ち、容易に転位せぬ代りに、一旦意気に感じたらその者のためには真実水火も辞せぬというような無益な感激性に富んでいるのである。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
磅
漢検1級
部首:⽯
15画
礴
部首:⽯
21画
“磅礴”で始まる語句
磅礴隊