短筒たんづつ)” の例文
南蛮渡来なんばんとらい短筒たんづつを擬した白い右手をまっすぐに伸ばして、その袖口を左手でおさえた女の立ち姿が、そろりそろりと庭の立ち木のあいだを近づいて来ていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「お蘭——刀を出せ、いや、鉄砲を、いや、用意のあの短筒たんづつを持参いたせ——」
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「ウン、スペインわたりの短筒たんづつだ。どうだ欲しくないか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)