矢標やじるし)” の例文
直ぐ眼の前の窓硝子ガラスの表面には、L字を逆立ちさせたような、有り得べからざる右曲りの矢標やじるしを書いた標識が、明るく、近く、ハッキリと写った。
白妖 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
Lの字を逆立ちさせたような矢標やじるしのついた道路標識を越して、二十米突メートルも走った時だった。なにを見たのか大月氏は不意にギクッとなって慌しく腰を浮かしながら
白妖 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)