瞑眩めいげん)” の例文
女子の方に適宜なれば男子の方は薬量の不足を感じ、男子に適量なりとすれば女子の服薬は適量にして必ず瞑眩めいげんせざるを得ず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
瞑眩めいげんのうちに陶酔を感じながら空壜をおっぽり出すと共に、またそこいらをガラガラひっかき廻しているうちに、ふと、折込みの舶来のガラス鏡を発見し
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
温かい酒と、温かい飯とに瞑眩めいげんした竜之助は、久しく潜んでいたなまぐさい血が、すっと脳天へ上って行くのを覚えます。この時に、むらむらと人が斬りたくなりました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
躑躅つつじヶ崎さきのあの九死一生の場面と、染井の化物屋敷でどろどろにもつれ合ったあの重苦しい爛酔、瞑眩めいげん、悩乱、初恋は魂と魂とがえ出づるものだそうだけれども、魂と魂とが腐れ合って
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)