着到ちゃくとう)” の例文
定刻の午後六時までに小石川の青蛙堂へ着到ちゃくとうすると、今夜の顔ぶれはこの間の怪談会とはよほど変わっていた。
火薬庫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
着到ちゃくとうの太鼓打込みてより一日の興行済むまでは厳冬も羽織を着ず部屋にても巻莨まきタバコを遠慮し作者部屋へ座元ざもともしくは来客の方々見ゆれば叮嚀に茶を汲みて出しその草履ぞうり
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「——ただいまにてもあれ、鎌倉におん大事あらば、ちぎれたりともこの具足、取って投げかけ、びたりとも長刀なぎなたを持ち、痩せたりともあの馬に乗り、一番にはせ参じ着到ちゃくとうにつき、さて」
その間にも、着到ちゃくとうの将士は、続々とふえていた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
定刻の午後六時までに小石川の青蛙堂へ着到ちゃくとうすると、今夜の顔ぶれはこの間の怪談会とはよほど変わっていた。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)