相撲取すもうと)” の例文
窓も四角である。ただ四すみと入口が丸い。これはやぐらを形取ったんだろう。お城だけにしっかりしている。法文科みたように倒れそうでない。なんだかせいの低い相撲取すもうとりに似ている。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
最後の場面でおつたが取り落とした錦絵にしきえ相撲取すもうとりを見て急に昔の茂兵衛のアイデンティティーを思い出すところは、あれでちょうど大衆向きではあろうが、どうも少しわざとらしい
映画雑感(Ⅲ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
相撲取すもうとり草の名をこれに付与した地方も多く、あるいはカエルグサ・ゲエロッパともいって、蛙をひどい目に遭わせて置いてから、この葉を掛けて置くときかえるなどともいっていた。
「恐ろしくでっかいやつです。相撲取すもうとりみたいな、まっ黒なやつです。」
電人M (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
うすれば実業家が一番偉い職業になってしまう。或は金以外評判と云うものが得られるのが一番好い職業だとも言われる。すれば芸人とか芸者とか、相撲取すもうとりとか云うものが一番好い職業である。