相成候あいなりそうろう)” の例文
なおのこと悲しく相成候あいなりそうろうて、なにしろあれは三百円、などと低俗の老いの愚痴もつい出て、落花繽紛たる暗闇の底をひとり這い廻る光景に接しては
花吹雪 (新字新仮名) / 太宰治(著)
『日本』へ俳句寄稿に相成候あいなりそうろう諸君へ申上候もうしあげそうろう筆硯ひっけん益〻御清適ごせいてきの結果として小生の枕辺ちんぺん玉稿ぎょっこうの山を築きこの冬も大約一万句に達しそうろうこと誠に御出精ごしゅっせいの次第とかつ喜びかつたてまつり候。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あれを読んで片恋の身に相成候あいなりそうろうとか何とか盛んに慇懃いんぎんを通じて来たものだった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)