盃事さかづきごと)” の例文
「ぢや、瑠璃さん! 彼方あちらへ行きませう。古風に盃事さかづきごとをやるさうですから、はゝゝゝゝゝ。」
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
それで翌年あくるとしの二月に開戦になると、出征前に是非盃事さかづきごとをしようと小川家から言出した。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
どうしても承知しなかつた東作を説き落して、お富との祝言は、いづれ徳之助と縁が切れてから、改めて盃事さかづきごとをするとして、今晩はほんの見合だけ——といふ事で話をつけたのです。
盃事さかづきごとの濟んだ上で、私の命をお召下すつても、少しも怨みには存じません」