百枝もゝえ)” の例文
平次はガラツ八を鞭撻べんたつして、吉田一學の屋敷と、一學の娘百枝もゝえの嫁入り先、金助町の園山若狹わかさの屋敷を探らせました。
百枝もゝえ刺し生ふる橘、玉に五月さつきを近み、あへぬがに花さきにけり、毎朝あさにけに出で見る毎に、気緒いきのをに吾がふ妹に、まそかゞみ清き月夜に、たゞ一目見せむまでには
浮標 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
御冗談でせう。そんなものに刺されてたまるものか——ね、御兩人、よつく聞いて貰ひませう。話は五年前だ。御當家から園山樣へ縁付かれた百枝もゝえ樣が、郷里の御當家に歸つて雙生子ふたご
勇三郎樣の惡事をあばき、詰腹つめばらを切らせて、園山家を泰山の安きに置き、百枝もゝえ樣、乙松樣を金助町にお迎へ申上げた上、改めて名乘つて出て、縛り首なり、なぶり殺しなり、何うでも勝手になつてやる