白露はくろ)” の例文
夏侯覇は、命を奉じて、わずか二十騎ほどを連れ、繚乱りょうらんの秋くらけた曠野の白露はくろを蹴って探りに行った。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「二百十日に二百二十日、白露はくろに彼岸の秋分に、不動様のお開帳も近づきました」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ある残虐ざんぎゃくな心さえきざしていた。けれどもおぬいさんと面と向って、その清々すがすがしい心の動きと、白露はくろのような姿とに接すると、それを微塵みじんに打ち壊そうとあせる自分の焦躁が恐ろしくさえあった。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)