白雨はくう)” の例文
ここにおいて黒雲おおい闇夜のごとし、白雨はくう降り車軸のごとし、竜天にのぼりわずかに尾見ゆ、ついに太虚に入りて晴天と為る
さすがに、兄妹は母来ると知ると、新子のさし出した傘にはいろうともせず、小降りながら、まだふりつづいている白雨はくう中を、門の中にかけこんでしまった。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
今は恐ろしき沈黙はすでにとく破れて、雷鳴りでんひらめき黒風こくふう吹き白雨はくうほとばしる真中まなかに立てる浪子は、ただ身をして早く風雨の重囲ちょういを通り過ぎなんと思うのみ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
白雨はくう黒風こくふう
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黒風こくふう白雨はくう
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)