「化ものの会じゃあねえか、気のきかねえ。人魂でも白張提灯しらはりぢょうちんでも、ふわりふわり出迎えに来ればい。誰だと思う、べらぼうめ。はッはッはッ。」
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
間もなく野辺送のべおくりの一行は順に列をつくって、寺道の方へ動き出した。高く掲げた一対の白張提灯しらはりぢょうちんを案内にして、旧庄屋の遺骸がそのあとに続いた。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
真っ昼間、十一名の若侍は、蔵から白張提灯しらはりぢょうちんをもち出して、手に手に高々と掲げ
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大きい鮟鱇あんこうが、腹の中へ、白張提灯しらはりぢょうちん鵜呑うのみにしたようにもあった。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白昼の白張提灯しらはりぢょうちん行列
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そのための、この白張提灯しらはりぢょうちん。」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)