発起ほつき)” の例文
旧字:發起
知合の誰彼が発起ほつきで、ある晩歓迎会が催された。児玉氏も勧められて出席したが、お客の顔を見ると吃驚びつくりした。そして次ぎの瞬間には、来て先づい事をしたと思つた。
彼は世を恨むるあまりその執念のるままに、人の生ける肉をくらひ、以つていささか逆境にさらされたりし枯膓こちよういやさんが為に、三悪道に捨身の大願を発起ほつきせる心中には、百の呵責かしやく
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)