生還せいかん)” の例文
官兵衛の信義と、その生還せいかんの意外に打たれた人々は、ひいてはまた、こういう危険さも杞憂きゆうしあっていた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このたびとて、一死君恩に報ずるの覚悟、もとより生還せいかんを期してはいない。もしまた、幸いに、秀吉死なず、戦いに勝たば、何でこれしきの小城を我が居となすに足ろうか。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「爺や、もう帰れ。このたびの使いも難役、生還せいかんは期し難いが、生きて帰ったら、いつか姫山の家にもゆく。そう告げて立ち去ったと、父上にもお伝えしてくれ。……それだけでいい、もう帰れ、ここで別れる」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
梁山泊は生還せいかんの人にわき返ること
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)