“生帳面”の読み方と例文
読み方割合
きちょうめん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
純一は生帳面きちょうめんな、気の利かない返事をしながら、若し瀬戸の来た時に、お雪さんでもいたら、どんなに冷かされるか、知れたものではないと、気味悪く思った。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これが第一歩だが君は娘の部屋を見たね、鏡台の抽出ひきだしと机を除いて、余り冷たく生帳面きちょうめんに整理されてあったよ、娘の部屋として不似合にね、箪笥は平素錠を下さない癖らしく一番上の
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
佐野さんが来るのを傍輩がかれこれ云っても、これも生帳面きちょうめん素話すばなしをして帰るに極まっている。
心中 (新字新仮名) / 森鴎外(著)