理右衛門爺りえむじい)” の例文
あとで、はい、理右衛門爺りえむじいさまもそういっけえ、この年になるまで、昨夜ゆうべぐれえ執念深しゅうねんぶけえあやかしのいた事はねえだって。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
難有ありがてえ、島が見える、着けろ着けろ、と千太がわめく。やあ、どこのか船もぎつけた、島がそこに、と理右衛門爺りえむじいさま。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こん畜生、こん畜生と、おら、じだんだをんだもんだで、舵へついたかよ、と理右衛門爺りえむじいさまがいわっしゃる。ええ、ひっからまってともれくさるだ、というたらな。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)