猶與たゆた)” の例文
この杖をば、汝先づ跳り超えよ。猶與たゆたふことかは。超えずは、汝が頭を裂くべしといふ。群衆は唯だ呆れてベルナルドオが面を打ち眺めたり。
逍遙子は汝をおほいなる心と名づけむとして猶與たゆたへり。こは神いますといふに等しからむをおそれてなり。逍遙子は汝を大理想と名づけむとして猶與へり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)