物痛ものいたわ)” の例文
女ちと打笑うて、うれしや候。さらば御桟敷おんさじきへ参りそうらわんと云いて、あとに付きてぞ歩みける。羅綺らきにだも不勝姿たえざるすがたまこと物痛ものいたわしく、まだ一足も土をば不蹈人ふまざるひとよと覚えて、南無妙。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)