牢名主ろうなぬし)” の例文
そうとわかりゃ、牢名主ろうなぬしの野郎にもよっくいいきかせて、殿さま扱いにさせますからね。お先に帰って、ゆっくりとお休みなせいよ
「いいえ、それが大変で……。わたくし共はみんな一つところに入れられて居りましたが、牢名主ろうなぬしは大阪屋花鳥という人で……」
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
奥のその「牢名主ろうなぬし」はチリ紙のカンジンよりで、豆粒ほどのワラジを作っていた。これもあとで知ったのだが、この男は強盗にはいったさきで、コロシをやってしまったのだ。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
なかでも不敵そうに、青黒い歯をむいてうす笑いを漏らしていたのは牢名主ろうなぬしです。