“片山津”の読み方と例文
読み方割合
かたやまづ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の郷里は、片山津かたやまづという、加賀かがの温泉地である。今は加賀市になって、国際観光ホテルもあり、近くに立派なゴルフ場もある。まるで昔日の面影はない。
私の生まれた家 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
片山津かたやまづ(加賀)の温泉宿、半月館弓野屋ゆんのやの二階——だけれど、広い階子段はしごだんが途中で一段大きくうねってS形に昇るので三階ぐらいに高い——取着とッつきドアを開けて、一人旅の、三十ばかりの客が
鷭狩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
片山津かたやまづに郵便局があるのに、何故ここまで投函にくるのであろうか、そんな軽い疑念に、たださえ遅い足のはこびが、一層緩くなったとき、「山代郵便局」と白ペンキで書き込んだ、ドアが内側から
仙人掌の花 (新字新仮名) / 山本禾太郎(著)