焦慮いらつ)” の例文
おれが戸をあけて中に居る奴を引つ捕らまへてやらうと、焦慮いらつてると、又東のはづれで鬨の声と足拍子が始まつた。
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
だから野々宮さんを相手に二人限ふたりぎりで話してゐると、自分も早く一人いちにん前の仕事をして、学海に貢献しなくては済まない様な気が起る。焦慮いらついてたまらない。そこへ行くと広田先生は太平である。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)