“無記(むき)” の例文
だが知は無心(むしん)より勝ると誰も言い切ることはできぬ。南泉禅師(なんせんぜんじ)の句に云う、「道は知に属せず、不知に属せず、知はこれ妄覚、不知は無記(むき)」
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
(『犀浦沙弥訓(さいほしゃみくん)』にいわく、「死時の心は、これ八識(はっしき)無記(むき)心にして、六識(ろくしき)明了(みょうりょう)心にあらざるなり。すでにこれ無記、すなわち苦楽あることなし」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
坐っているということと起きているということとは一枚になっているので、比丘(びく)たる者は決して無記(むき)の睡(ねむり)に落ちるべきではないこと、仏説離睡経(ぶっせつりすいきょう)に説いてある通りだということも知っていなかった。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)