炭櫃すびつ)” の例文
ときおり女が三条の屋形に下がって往くと、父母は炭櫃すびつに火など起して、女を待ち受けていた。
姨捨 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
ところが城下に木の家を小さく建てて住むには、焚き火は何分にも不完全でいけないとなって、寒くともこれにて我慢をすべしと、炭櫃すびつ、火桶の類を工夫して使用せしめた。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)