きゆう)” の例文
股引ももひきの破れをつゞり、笠の緒付けかへて、三里にきゆうすゆるより松島の月づ心にかゝりて、住める方は人に譲り杉風さんぷう別墅べつしよにうつる。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「障子を閉めきつてゐたのは、足が妙に重いから、三里にきゆうゑさしてゐたからだ。今日はまた朝つから風が強いから、障子を開けて置くと、もぐさが燃えてかなはねえ」