火本ひもと)” の例文
十二月二十八日の夜なりければ、風ははげしく、火本ひもとは一つなりけれども、吹迷ふきまよふ風に、多くの伽藍に吹きかけたり。恥をも思ひ、名をも惜む程の者は、奈良坂にて討死し、般若寺にてうたれにけり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)