濡地ぬれち)” の例文
三足みあしばかり、路を横へ、茶店の前の、一間ばかり蘆が左右へ分れていた、根が白く濡地ぬれちが透いて見えて、ぶくぶくとかにの穴、うたかたのあわれを吹いて、あかねがさして、日はいまだ高いが虫の声
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)