激浪げきろう)” の例文
その帆前船にのって太平海を渡るのであるから、それは/\毎日の暴風で、艀船はしけぶね四艘しそうあったが激浪げきろうめに二艘取られて仕舞しまうた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
天候は大あらしに急変した、激浪げきろう突風とっぷうにもまれて、帆柱ほばしらは吹き折れ、かじは流され、船はまったく自由を失った。みなは船底にかじりついて生きた心持ちもない。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
烈風れっぷう」「激浪げきろう」「横転おうてん」という三つの言葉が出ると、人造人間は別々の新しい行動を起し、遂に「撃沈げきちん」という言葉を聞くと、すっかり元どおりに函の中に収ってしまった。
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)