澳門マカオ)” の例文
セメドは西暦千六百二十八年に、西安で景教碑を親覩した後ち、千六百三十七年に、澳門マカオから一旦歐洲に歸り、千六百四十年にポルトガルに到着した。
国境はとても警戒が厳重だろうが、柳城リウシウへ行くと云って澳門マカオに出るのは割に楽な筈だ……澳門でこの人を頼って行けば、又新しい道も開ける。わしが誓って保証の出来る人物だ。
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
領の澳門マカオまで送ってそこで国外追放に処されなければならなくなったというのです。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
同年七月にペルー人ペロレーなる者が、清国澳門マカオにおいて同国人二百三十人を買入れて奴隷とし、これを自己の所有船マリヤ・ルーヅ号に載せて本国に連れ帰る途中、横浜に寄港した。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
南部の南洋群島、フィリッピン、西部の印度、大陸に接する安南、緬甸ビルマ、香港、澳門マカオまたすでに彼白人の勢力にして、なお、未だ白人の雄心死せざるなり。日と中とは同種同文、唇歯しんしる。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
広東カントンへは対岸の九竜停車場きうりようステイシヨンから汽車に乗れば四時間で達せられ、澳門マカオへは汽船で二時間の航程だから、有名な賭場見物にかないかと勧める人もあつたが、自分は少し腸を痛めて居るので辞した。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)