潯陽江頭じんようこうとう)” の例文
潯陽江頭じんようこうとうの詩は嘘ではない。つい瀬戸内の向う岸へ、汽船のベッドで寝ながら行くのでさえ、埠頭の別れはへんにわびしい。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたしは提げてきた正宗のびんを口につけて喇叭らっぱ飲みしながら潯陽江頭じんようこうとう夜送よるきゃくをおくる楓葉荻花秋瑟々ふうようてきかあきしつしつと酔いの発するままにこえを挙げて吟じた。
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
訊いてみると、客の求めに応じてあるく琵琶芸人ということであり、宋江はふと、かつての一夜、穆家ぼくけの宴で聞いた「潯陽江頭じんようこうとう……」の忘れがたい一曲など思い出して、ついそれを呼ばせてみた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……潯陽江頭じんようこうとう、さながら、ここは琵琶行びわこうの詩」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
潯陽江頭じんようこうとう よる 客を送れば
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
潯陽江頭じんようこうとう よる 客を送る
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)