湯桁ゆげた)” の例文
指を折って、十、二十、三十、四十と数えるのを見ていると、無数だという伊予の温泉の湯桁ゆげたの数もこの人にはすぐわかるだろうと思われる。少し下品である。
源氏物語:03 空蝉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
日くれて湯桁ゆげたのうちに、耳目鼻のなき痩法師の、ひとりほと/\と入りたるを見て、余は大いに驚き、物かげよりうかゞふうち、早々湯あみして出でゆく姿、骸骨の絵にたがふところなし。
温泉雑記 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
日くれて湯桁ゆげたのうちに、耳目鼻のなき痩法師の、ひとりほと/\と入りたるを見て、余は大いに驚き、物かげよりうかゞふうち、早々湯あみして出でゆく姿、骸骨の絵にたがふところなし。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)