湖尻こじり)” の例文
関所の跡は、箱根町と元箱根の間に、今も桝形ますがたが残っているが、これを避けて姥子うばこへ回ると、湖尻こじりの手前に、もう一つ、小型の関所があった。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
はるかに芝原水源地が、ひょうたん形をして湖面こめんがにぶく光っている。明日の行程こうていでたどりつく目的地の湖尻こじりの小屋が、豆つぶほどに見える。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
キャラコさんは、旅の身じたくをして箱根町から発動機艇モーター・ボートに乗り、湖尻こじりの桟橋で降りた。
キャラコさん:03 蘆と木笛 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
佐伯氏は、湖尻こじりの汽船発着所のほうへチラと眼を走らせてから
キャラコさん:03 蘆と木笛 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
湖尻こじり疏水そすいのほうへ歩き出した。
キャラコさん:03 蘆と木笛 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)