淡路島あはぢしま)” の例文
私等は雨の晴れ間を大門だいもんのところの丘の上に上つて、遙か向うに山が無限に重なるのを見たとき、それから其処そこのところから淡路島あはぢしまが夢のやうになつてよこたはつてゐるのを見たときには
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
仏法僧鳥ぶつぽふそうを聞かうともせず、宝物はうもつも見ず、大門の砂のところからのびあがつて、奥深い幾重の山のはるか向うに淡路島あはぢしまよこたふのも見ようともせず、あの大名の墓石ぼせきのごたごたした処を通り
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)