淡河おうご)” の例文
ひとたび三木城の反転がつたわると、神吉、梶原、淡河おうご、衣笠、長井などの小城小城に拠る諸豪も、きびすを継いで、これに呼応して
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近ごろ大阪おおさか医科大学病理学教室の淡河おうご博士が「黒焼き」の効能に関する本格的な研究に着手し、ある黒焼きを家兎いえうさぎに与えると血液の塩基度が増し諸機能が活発になるが
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そして小屋の婆さんに訊くと、これから先の高尾山から藍那あいな淡河おうごといった山中までも、まだまだ登り続きだそうである。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神吉かんき、高砂、野口、淡河おうご端谷はたやなどの衛星的な小城をまず一塁一塁陥し入れてからでなければ、敵の本拠たる歯根しこんを揺がすことは出来ないからである。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
淡河おうごの城、端谷城はたやじょう、野口城、志方しかたの城、神吉城かんきじょうなど——各所に叛旗はんきをひるがえして
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは後での笑い話だが、川辺氏はもちろんぼくら一行が、有馬を起点とし、丹波境から椅鹿はしか淡河おうご藍那あいななどの山岳地を踏破して、義経の進んだ径路どおり鵯越えに出るものと予定していた。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは淡河おうごの南約一里ほど先に見える丹生山にぶやま切所せっしょ
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)