泥舟どろぶね)” の例文
火になつたき木をつてゐる狸、泥舟どろぶねと共におぼれる狸、——あの狸の死を御覧なさい。狸を亡すのは兎です。やはり一匹の獣です。この位意味の深い話があるでせうか?
教訓談 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
足に引きずる草履ぞうりと見たれば。泥で固めたカチカチ山だよ。まるで狸の泥舟どろぶねまがいじゃ。乞食まがいのケッタイ坊主が。流れ渡って来た国々の。風にさらされ天日てんぴに焼かれて。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かげに来て米かし泥舟どろぶねはち撫子なでしこ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)