氣臆きおくれ)” の例文
新字:気臆
前の日に掃除に來た時二人は屹立そばだつた恐ろしい斷崖を見上げて氣臆きおくれがし、近くの眞砂町の崖崩れに壓し潰された老人夫婦の無慘むごたらしい死と思ひ合はせて、心はむやみに暗くなつた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)