死相しにがお)” の例文
そのむごたらしい死相しにがおを、ユラユラと動くランタンの光越しに覗いていると、何だか嬉しそうに笑っているかのように見えた。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
僕の見た轟氏の死相しにがおはスッカリ弛んで、眼を半分伏せて、口をダラリと開けたままグッタリとうなだれて机の下を覗いていたよ。僕の云うのはその手足の表情だ。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)