此方こちとら)” の例文
『假に中學生にしたところで、態々人から借りて呉れてやつてさまされるより、此方こちとらなら先づ寢酒でも飮みますな。』
葉書 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
じゃ、まあそう可怖おっかなそうにきょろきょろ立っていなくとも好う御座んさあね、お婆さん、誰が知ってるもんですか。それに此方こちとらだってお互に何も弱点あらの拾いっこを
(俺らのために先生——師匠が、——師匠同志が切り合ったでは、此方こちとらの男がすたってしまう! もうこうなっては遠慮は出来ねえ! 控えていることは出来なくなった!)
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『仮に中学生にしたところで、態々わざわざ人から借りて呉れてやつてだまされるより、此方こちとらなら先づ寝酒でも飲みますな。』
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)